2004
09.11

STORY 16 : guitar

加山雄三やグループサウンズ、ベンチャーズやビートルズなんかに非常に興味を持った小学生だった。いわゆるエレキギターブームで新しい様々なサウンドが街に溢れ出した時代だ。そんなのを4年生頃から近くのお兄さんが作ってくれた小さなゲルマニュームラジオにイヤホンを刺して聞いていたのを思い出す。もちろんテレビやステレオなんかはどこにでもある時代だったが、パーソナルな物としてあるそれがとても大切な宝物のようだった。聞いていたのはオールナイトニッポンなどの深夜放送、あのオープニング曲が流れると少年心にも胸がワクワクした。

RIT / Lee Ritenour (1981)
ギターの話なので名ギタリストのソロアルバムを紹介しようと思う。ここに出てくる3名ともJAZZをベースにしたミュージシャン、当時はクロスオーバーミュージックなどと呼ばれた。そしてこの RIT は時代背景からしてもかなりAOR的、プロデュースはデイビットフォスターが受け持ちボーカルにはエリックタグなどを起用している。バランスの良いアルバムで本人の歌声も聞いてみたかったが、歌い上げるような素晴らしいギターテクニックが聞けるからまあいいか。

家にあったギターを初めて弾いたのは小学五年生、確かザ・タイガースの花の首飾りだったような記憶がある。やがて中学生になりバンドを組んだりしてPPMなんかをやっていると空前のフォークソングブームがやってきた。男友人の全てがギターを持ち始めた、当時はヤマハとかモーリスとかが主流のようだが僕は友人から譲り受けたヤマキのギターだった。最初は反戦歌的な物が多かったのが生活感のある恋愛ソングに変わり、後のニューミュージックに発展してゆく。

Larry Carlton / LARRY CARLTON ( 1978)
彼はMr.335とも呼ばれている。それは愛用するギターのGibson ES-335から来ている。そして名335使いとして有名な彼の代表する楽曲が一曲目Room335、艶やかな延びのある音色を聴かせてくれる。アルバムの邦題は夜の彷徨、その内2曲で自身のボーカルも聞くことができる。彼は白人だが一時期ザ・クルセダースの一員だったこともあり、セッションギタリストとしてもスティリーダンなどの数々の名アルバム録音に参加している。

ずっとそんな環境だからミュージシャンになりたいと思うのは簡単だった。16歳の初夏、片手にKヤイリのギターもう片手にグレコのSGタイプのエレキを持って漫画家志望の友人と家出した。目的地は京都、別に家に不満はなかったが武者修行のつもりだったかも知れない。当時の京都はブルースやフォークが盛んでライブハウスも多く若者に注目されていた。
東京駅から深夜急行に乗り大垣で乗り換え京都に着いた、そして早速歳を偽りアパートと仕事を探す。見つけた仕事はモンブランという喫茶店のウェーター、接客業なので肩より長かった髪は切り落とされてしまった。

一月半ほど阪急西院駅近くに住んでいたのだが知り合いもでき、それからは神戸の三宮、六甲、岡山と少しずつ南に向かい転々とする。流れ者には流れ者の道があるのをその時知る。滞在したのは大学の寮だったり同じように夢を持った者達が集まる小さなイベンター達の住処だった。
最終的な行き先は二年前に本土返還された沖縄だったのだが、以前から知り合いだった岡山の友人から自宅に連絡され僕は家に戻ることになる。食パンの耳なんかにソースをかけたりして食べてたから余りにも悲惨な生活に見えたのだろうか。でもその頃の僕はきっと南に行けば楽園があると信じて歩いていた。

Breezin’ / GEORGE BENSON (1976)
彼はジャズ界きってのギタリストなのだがボーカルも本当に素晴らしい。特にこのアルバムに収められた彼の代表曲であるマスカレードは夜の静寂にふさわしいしなやかさ、野性的な歌声と溶ろけそうなギターの鳴き声が混ざり合い何とも言えない官能的な雰囲気を醸し出している。愛用のギターは日本のブランドでIbanez、そして彼はグラミーアワードの常連でもあった。

秋に高校に戻ったのだがそれまでやっていたフォークソング同好会の会長を素行不良で降ろされ出入り禁止となる。それからは段々とギターを弾くことも無くなり、興味もブラックミュージックの方に移っていった。時は過ぎ、最近またギターを2本手に入れた。余りにも長いブランクでもう指は思うようには動かない、今のところ家のオブジェ(粗大ゴミ)となっている。一緒に家出した漫画家志望の友人は僕より少し前に沖縄に向かい旅立ったのでそれ以来消息はわからない。

Takamene L6 / Crafter GAE 30
これが最近手に入れた2本のエレアコギター。左の方がタカミネの L-6、ボディ ネックともハワイアンコアウッドが使われているリミテッドバージョン。小柄でボディも薄いがしっかりと造られていて音は大きくないがしっとりとした音が出る。デザインが良いのでCDジャケットなどの小道具として度々登場。
その隣がクラフターという韓国製のギター、日本では直接売られていないので知られていないが、欧米や東南アジアでは活躍しているようだ。明るい乾いた音がする、サイズも大きいのでアンプに繋がなくても十分な音量だ。これに初めて触れたのはタイのサメットという小島のホテルのラウンジ、素晴らしくいい音だったので演奏者に見せて貰うとこのブランドのものだった。その後、探してみたがなかなか見つからず、やっと楽器屋のネットで見つけだし購入。コストパフォーマンスは凄いものがあり、かなりのお勧めのブランド。

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